MTGArena BO1という存在~第二弾 コントロールの最適解は? 二色の組み合わせを考える~
はじめに
dokusyotarou1929.hatenablog.com
上記の前回記事で、現環境(イクサラン~ラヴニカの献身)におけるBO1で、エスパーコントロールが最も人気で、強いデッキの一つと紹介したが、同時に三色デッキにはマナベースに僅かな欠点が存在することを解説した。
そこで今回は、前回の記事を踏まえて、現環境における二色(あるいは一色の)コントロールデッキの構想を練っていこうと思う。
コントロールに求められるものはなにか?
基本的に、コントロールデッキというものは
・あらゆるデッキの中で、最も勝利までが遠く、勝ち筋となるカードが少ない
・相手の妨害を重要視しているため、環境に適合したデッキが求められる
・青+1色か、青+2色という色選択がほとんど。よほどの理由がない限り、青が外れることはない
そしてコントロールデッキを作る場合、必要になるのは大きく分けて3つ。
1敵が使用するカードを無効化する手段
2アドバンテージを稼ぎ、試合を常に優位に進める手段
3ゲームに勝利する手段
このどれが欠けても勝利は難しく、その配分が重要になるが、基本的に上に行くほど重要性が高くなる。
そこで、一度色の役割と照らし合わせて考えてみよう。
青+1色のパターンで組んだ場合、それぞれの強みと弱み
単純に色の数を減らすというアプローチによって、デッキの安定性を増すという手法を考える場合、それぞれ二色でコントロールを組んだ場合、どんな欠点があり、どんな強みがあるのかを考えていく。
赤・赤青
火力の色。
クリーチャーは速攻など、攻撃的な性能を持ったものが多い。
呪文については、直接ダメージを与えるものが多い。
アドバンテージを稼ぐのは不得意。
(と言っても、現在の赤単を見るに、必ずしもそうだとも言えないが)
現環境においては、イゼットカラーに強力なフィニッシャーカード(ニヴミゼット・発展//発破)が存在しているため、コントロールとしての選択肢では有力。
パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun - MTG Wiki
」
発展+発破/Expansion+Explosion - MTG Wiki
ただし、赤単色の全体除去は少し物足りない性能。
絶滅の星はアグロには間に合わないことが多いし、
焦熱の連続砲撃は、二点というのが物足りない上に、環境に海賊がそこそこ居るため、効果にかなりムラがある。
絶滅の星/Star of Extinction - MTG Wiki
焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonade - MTG Wiki
総評
単体除去が多いため、クリーチャーデッキに対してそれなりに戦えるだろうし、
コントロールデッキに対して強いパルンが居るので、それなりにデッキにはなりうるかもしれない。
しかし、ライフゲイン要素がないのが不安。本体火力が大量にある赤単に対して勝ち筋があるのか?(あと、実験の狂乱も破壊することが出来ない)
青
ザ・コントロールカラー。
コントロールデッキは、基本的に青が含まれていることがほとんど。
クリーチャーサイズは控えめながら、トリッキーなものが多い。
最も得意なことはドロー。ともかくドロー。 さらに打ち消し。
相手にさせたいことをさせない色。それが青。
薬術師の眼識/Chemister's Insight - MTG Wiki
悪意ある妨害/Sinister Sabotage - MTG Wiki
ただ、破壊したり、追放したりということができず、盤面に触る手段はバウンスのみ。
そのため、単色でコントロールするのはほとんど不可能。
ただし、フィニッシャーは居ないこともない。
原初の潮流、ネザール/Nezahal, Primal Tide - MTG Wiki
総評
一度場に出た脅威を対処するのが難しいので、青単色のコントロールデッキというのは、ほぼ不可能だろう。
ただ、青単アグロというクロック・パーミッションデッキは環境でも
緑・青緑
クリーチャーの色、
ともかくクリーチャーが大きい。
呪文は、土地加速を得意としている。
基本的に、コントロールデッキから一番遠い色で、選択肢に入ることはあまりないが、
コンボ寄りのコントールデッキ(ティムール荒野の再生)では緑が使われている。
成長のらせん/Growth Spiral - MTG Wiki
荒野の再生/Wilderness Reclamation - MTG Wiki
総評
青にも緑にも除去呪文がないため、普通のコントロールデッキを組むのは不可能だろう。
しかし、クリーチャーをカウンターなどでバックアップしながら戦うクロック・パーミッション型のデッキなら組むことは可能かもしれない。
白・青白
白は最も器用な色とされている。
クリーチャーも強ければ、呪文も強い。
すべてのパーマネントに触ることが可能な上に、追放もできるため、一色で多くの役割を持つことができる。
イクサランの束縛/Ixalan's Binding - MTG Wiki
特に、全体除去が多いことが特徴で、コントロールとの相性は抜群。
残骸の漂着/Settle the Wreckage - MTG Wiki
浄化の輝き/Cleansing Nova - MTG Wiki
また、白はライフゲインを得意とする色なので、ライフを狙う赤単がトップメタであるBO1では、有力な選択肢になる。
ドビンの鋭感/Dovin's Acuity - MTG Wiki
そして何よりも、白には彼が居る
「」
ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria - MTG Wiki
現在のスタンダード環境におけるコントロール向きの最強プレインズウォーカー。
プラス能力でアドバンテージを稼ぎ、
マイナスで脅威を排除、
奥義は相手の勝ち筋をほぼ完全に奪ってしまう。
そして実はこのカードは自身をデッキに戻すことが可能なため、このカードによって自分がライブラリアウトすることがなくなるために、なんとこのカードは一枚でコントロールデッキが要求するすべての役割を果たす。
ドミナリアが発売されたときは青白コントロールに、ラヴニカのギルドが発売されたときにはジェスカイコントロールにそれぞれこのカードが使用されていたことから考えるに、このカードがスタンダード環境に居る限り、コントロールデッキは青白の二色が軸であり続ける可能性が高い。
総評
十分にデッキを組むことは可能だろう。
ライフゲインによって赤単に対しても十分戦えるし、テフェリーというスーパーカードも存在している。
黒・青黒
黒は除去とハンデスの色。
肉議場の叫びや、煤の儀式と、単色でもそれなりに強力な全体除去が多い。
ただし、弱点として黒は置物(アーティファクトとエンチャント) を破壊出来ないこと。
煤の儀式/Ritual of Soot - MTG Wiki
思考消去/Thought Erasure - MTG Wiki
そして前回の記事でも紹介した、首謀者の収得。
このカードもまた黒を使う大きな理由の一つになるだろう。
首謀者の収得/Mastermind's Acquisition - MTG Wiki
総評
ハンデス、除去、打ち消し、ドローと、コントロールに必要なものがおよそ揃っているため、デッキを組むことは十分可能だろう。
それに首謀者の収得が使えるため、対応力も高くなる。
最後に
だいぶ記事が長くなってしまったので、今回は一旦ここまで。
次回以降は今回紹介した色のいずれかでコントロールデッキを組んでみて、実際の手応えを確かめていこうと思う。